ここからは、惜しくも新人賞までに入らなかったものの、造形的な面白さや、新たな試みなどから実行委員の中でも評判だった30作品を実行委員長の講評とともにご紹介します。
№1 第9回アマチュア全国竹芸展(平成16年度)
茶釜
鈴木 隆夫 サイズ:36×36×45
見慣れた形ではありますが、竹をこの形にする技術は、素晴らしい手技と言えます。見れば見るほどにじわじわと感動した作品です。
№2 第9回アマチュア全国竹芸展(平成16年度)
鉄線編花籠
伊藤 正一 サイズ:24×24×21
六角の縁と三点の籠を繋いだバランスが良く、彫刻的なイメージの形となった秀作です。
№3 第10回アマチュア全国竹芸展(平成17年度)
野点かご
福田 光子 サイズ:15×15×26
ます網代を全体にほどこし、高級な野点籠となりました。この籠を横にお茶をいただきたいものです。
№4 第10回アマチュア全国竹芸展(平成17年度)
花籠「浮雲」
栗原 哲夫 サイズ:15×29.5×28
浮雲を表した紋様を繋ぎながら形成する高度な技術を駆使した安定感のある作品です。
自然に流れた手の線が生かされている華を活けたくなる作品です。
№5 第10回アマチュア全国竹芸展(平成17年度)
ルネッサンス調花籠
土屋 為良 サイズ:27×27×35
多くの編み方を用いて、ルネサンス調に仕上げたモダンな作品です。
№6 第10回アマチュア全国竹芸展(平成17年度)
登り鯉の花器
古家 順二 サイズ:12×13×53.5
孟宗竹に滝を登ってゆく鯉の勇姿を現した作品です。
極上の手技を感じます。
№7 第11回全国竹芸展(平成18年度)
黒竹差込編花籠Ⅱ
辻森 茂次 サイズ:22×22×32
松竹を黒竹を用いて刺繍の様に丹念に差し込み図柄を浮き上げて表現した傑作と言えます。
№8 第11回全国竹芸展(平成18年度)
お茶セット
三毛 岩男 サイズ:43×60×56
孟宗竹の根っこの部分を用いて茶釜を作られておりお茶のセットとして竹で全てを作られた苦心作で、楽しみながら作られた気持が伝わる作品です。
№9 第12回全国竹芸展(平成19年度)
「らん」
竹村 和男 サイズ:35×35×50
竹を削って花弁や蕾、茎、葉に至るまで、軽やかに咲く竹による花を見事に表しています。
トンボが花を愛でる姿に、作者の心が見える様です。
№10 第13回全国竹芸展(平成20年度)
「巨鵬」
飯村 幸雄 サイズ:62×62×120
羽を頭の上に大きく輪を書いた鵬 大鳥のイメージで作られた伸びやかな作品です。